宮野真守、演じるキャラには共通点を探すのではなく、共感することが大事―『ファンタスティック・ビーストと黒魔法使いの誕生』インタビュー

宮野真守(撮影:奥野和彦)

宮野真守(撮影:奥野和彦)

J.K.ローリングによる『ハリー・ポッター』と同じ魔法世界を舞台に贈る新シリーズ『ファンタスティック・ビースト』も本作『黒い魔法使いの誕生』で2作目。前作に続き原作のローリング自らが脚本も担当し、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』以降の監督を務めるデヴィッド・イェーツとのコンビにより、さらに2作品の交差がはっきりと見えだすターニング作品となった。

それは、前作で一通り描かれたニュートと新しい仲間たちとの人となりの広がり以外に、彼らにとって最大の敵となる魔法使い・グリンデルバルド(演:ジョニー・デップ)の台頭や、ホグワーツ魔法魔術学校および若きダンブルドア先生(演:ジュード・ロウ)の登場など、新要素がこれでもかと上乗せされているからだ。

結果、日本では劇場公開時に3週連続興行収入ランキングでNo.1を獲得、なんとトータルではイギリスを抜いて全世界2位(※アメリカを除く)となる成績を残すほどの大ヒットに。本作は次作へ向けての強烈な煽りが入り、早くも続きが待ちきれない中、この『黒い魔法使いの誕生』がいよいよパッケージで発売・レンタル開始となる(※デジタル配信中)。

このリリースを記念して、新たなシリーズで主人公のニュート・スキャマンダー(演:エディ・レッドメイン)の吹替を担当する宮野真守にインタビュー。前作から新たに得た経験や新作について語ってもらった。

ニュート・スキャマンダー/WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World(TM) Publishing Rights (c) J.K. Rowling. (c) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

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―重厚な人間ドラマといいアクセントになっている魔法動物たちの組み合わせが絶妙なのがこの『ファンタビ』シリーズですが、今回の物語はいかがでしたか?

世界観が広がるなかで明かされる事柄もありますが、同時に深まっていく謎が今回大きく渦巻いていますよね。それが『ファンタスティック・ビースト』だけの流れでも成立しているのですが、やっぱり『ハリー・ポッター』としっかり繋がっているなと実感しますよね。ファンならヨダレもののワードも飛び出しますし(笑)、2つのつながりを感じさせるものがふんだんに盛り込まれているので、『ハリポタ』を知っている人も知らない人もドキドキ・ワクワクしながら観られる構成になっているなと思いました。

―前作を経て、本作のニュートで感じた新しい部分はありましたか?

魔法動物学者としての研究のために動いていたニュートが、グリンデルバルドと対峙する道を進む決断をしたこと、これが彼にとって非常に大きなことなのではと思っていますね。あとはティナとの関係。僕も好きな前作の最後のやり取りを思い出すと、今回のニュートには成長が見えますよね(笑)。好意を表に出すのが非常に苦手なのに、想い人に想いをしっかり伝えようとすることはかなり勇気が必要だったと思いますし、これも彼にとっては大きなことだっただろうなと思いながら演じていました。

ティナとニュート/WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World(TM) Publishing Rights (c) J.K. Rowling. (c) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

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―ではこの先、ニュートに期待したい一面はありますか?

僕は完成品ができるまで待っていないといけないので(笑)、今後のニュートの動向やティナとの関係がどうなるか、というのは皆さんと同じレベルで楽しみにしています。今回の決断ではあのニュートがより大人びた表情を見せているので、今後の期待にもなるかなと思います。

―声優として『ファンタビ』の吹替をやることの面白さや魅力はどんなところでしょう?

単純に『ハリー・ポッター』と同じく魔法世界で描かれる世界観は非常に面白いと感じながら演じさせてもらっていますし、『ファンタビ』には一つの経験をしている大人が主人公となって物語が紡がれる面白さがあると思っています。『ファンタビ』に初めて参加した後の反響や、『黒い魔法使いの誕生』の盛り上がりを僕も感じることで、今ここに要られることが嬉しいと思いますし、寄せられる言葉に喜びも感じますし、誰もが知る『ハリー・ポッター』シリーズとして注目を浴びている大きな作品なんだなという実感が湧きますよね。

―架空のキャラクターではなく実在する人間のアフレコをすることについては?

自分なりのアプローチの仕方はありますが、一番は“どれだけエディに寄り添えるか”ということですね。吹替する時に、シーンによってはより誇張するところもありますが、基本はエディに寄り添えたらと思いながら演じていました。例えばニュートのおどおどした感じなんかは、台本に描かれている以上にセリフを言いよどんでいます(笑)。こういうところは台本には反映されていない部分ですね。

ニュートの兄・テセウスと/WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World(TM) Publishing Rights (c) J.K. Rowling. (c) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

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―吹替をしてみて、宮野さんとニュートの共通点だったり、もしくは共感点みたいなものはありましたか?

ニュートのような広い心や深い愛情を、自分がそれをどれだけ人に向けられているかわかりませんが…僕が活動しているときの信念と遠くはないのかなと感じながら演じていますね。物語の真ん中に立たせてもらえることの責任感や、背負うものや貫き通すものは共鳴しながら演じているつもりです。僕は自分の中にある感情でしか表現できないと思っているので、彼との共通部分を見つけるよりも、共感することの方が非常に大事だと思いながら演じています。

―本作で一番見て欲しいシーンは?

あえてニュート以外で言うとグリンデルバルドの演説シーンですね。吸い込まれてしまいそうな説得力を持っているのが彼の凄いところで、圧倒されました。ジョニー・デップの演技もそうですし、声を当てる平田さんの演技にも。演説だけで見せていくっていうのは凄いなと思いますし、彼の言葉を聞いていると、魔法使いにとって理想の世界が本当に実現しそうですもんね(笑)。でもニュートの魔法動物を甘く見ているところもあって、ある意味ニュートのほうが一枚上手なの? と思ったりもして、いろんな深い意味があるのかもとも思える場面ですね。

グリンデルバルド/WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World(TM) Publishing Rights (c) J.K. Rowling. (c) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

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―ダンブルドア先生を演じたジュード・ロウさんはどうでした?

ダンブルドアの若かりし頃ということで、ジュード・ロウさんがとにかくダンディでめちゃめちゃ男前で。「ダンブルドア先生ってポケットに手を突っ込むんだ」って(笑)、それがすごく印象的で格好いいんですよね。男の色気がすごくて魅力を存分に醸しているダンブルドアと、そこに乗る森川さんの声が渋すぎるくらい渋くて…。ダンブルドアの導き方、真をつくようでつかないようなやり方はずるいんですけど、ニュートは信頼もおいていますしね。

ダンブルドア先生/WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World(TM) Publishing Rights (c) J.K. Rowling. (c) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

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―ダンブルドア先生やホグワーツが登場する今回は、ニュートの学生時代の描写もありますよね。これは前回ない要素でした。

これは裏話になりますが、エディに非常によく似た少年がキャスティングされていたので、音響監督さんが僕にすごくよく似た声の人を探していたそうなんです。とても悩まれていたそうなのですが、本編映像を見た時に、エディよりもかなり幼い少年…というわけではなかったので、「何なら宮野くんにやってもらえばいいのでは?」という結論になったらしく、僕がやりました(笑)。ただ、これは声優の特権だなと思いましたね。若い頃の想いも僕が演じることができるというのは、ニュートを演じる上でも非常にヒントになりました。しかもそこにリタ(演:ゾーイ・クラビッツ)がいたのが深いなと思いましたね。

テセウスとリタとニュート/WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World(TM) Publishing Rights (c) J.K. Rowling. (c) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

テセウスとリタとニュート/WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (c) Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World(TM) Publishing Rights (c) J.K. Rowling. (c) 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

―最後に、ファンの皆様へメッセージをお願いします!

日本の成績が良かったというのは、日本ではありがたいことに声優文化が充実していて、もしかしたら声で演じている僕らのことも好きで居てくれるファンの方も多いからなのでは、と思うと、皆さんと一緒に積み重ねてこれている時間や記録だと思いますし、非常に嬉しいし、誇りですね。何よりたくさんの人に作品が届いていることが一番嬉しいです。作品が盛り上がれば、魔法ワールドもどんどんどんどん面白い広がりを見せていけるんじゃないかなと思いますし、まだまだ楽しい時間を過ごせるんじゃないかと思うので、今後とも応援よろしくお願いいたします。


『ファンタスティック・ビーストと黒魔法使いの誕生』
TSUTAYA TVにてデジタル配信中/2019年4月24日(水)レンタル開始、4K ULTRA HD・Blu-ray・DVD発売

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