『ソレダケ/that’s it』物語には過度の期待はせずパンクな映像と音楽を楽しもう【TSUTAYAプレミアムで映画漬け】

『ソレダケ/that’s it』

『ソレダケ/that’s it』

本企画は、TSUTAYAプレミアムを利用して1日1本映画を鑑賞し、その記録を予想と感想を交えてお伝えしていくものである。

2019年10月17日の鑑賞タイトル『ソレダケ/that’s it』

鑑賞前の期待値「石井岳龍監督ならではの濃度、危険、激情、疾走を感じたい」

本日は、『金曜ロードSHOW!』で『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』が地上波で初放送されるニュースからのワードチョイス。パンク映画の雄・石井岳龍監督が、ロックバンド「bloodthirsty butchers(ブラッドサースティ・ブッチャーズ)」の吉村秀樹とコラボした作品だ。『狂い咲きサンダーロード』 『爆裂都市 BURST CITY』など、独特な作風で“奇才”と呼ぶにふさわしい監督の一人が、『ELECTRIC DRAGON 80000V』以来撮ったロック映画なだけに、音楽と映像のコラボレーションに酔いしれたい。

鑑賞後の感想「音楽映画の融合、その点については文句なし」

戸籍を奪われ、アンダーグラウンドでもがく大黒砂真男(染谷将太)は、底辺から抜け出すため、裏社会の調達屋・恵比寿大吉(渋川清彦)から財布を奪う。すると金と共に、家出人、ホームレス、破産者、風俗嬢、地下な人々のビジネス売買用個人情報が詰まったハードディスクを発見。大黒は恵比寿に追われ監禁されてしまう。そこに拘束され横たわっていた風俗嬢の南無阿弥(水野絵梨奈)と2人で何とか脱出し、ダークサイドに生きる知人の猪神楽彦(村上淳)に助けを求める。しかし追っ手に捕まり再び監禁され、謎の極悪ギャングのボス・千手完(綾野剛)の拷問を受ける…。

とにかく熱い。この映画の感想は、もしかしたらこの一言に尽きるかもしれない。爆音とともにキャストの名前が現れ、そこから逃走劇が幕を開けるのだが、鳴り響く轟音が爽快で疾走感を演出。これでもかと物語の中へと引きずり込んでくれる。

映像もモノクロでソリッドな空気感が充満し、石井監督の世界観が存分に発揮されている。『狂い咲きサンダーロード』ほか初期作品にあふれていた荒々しさに、『シャニダールの花』といった近年の“らしさ”がプラスされていて、新鮮だった。

物語はシンプルだが、どんでん返しや人を食ったようなラストは個人的に嫌いじゃない。残念なのはスピーディーなアクションで駆け抜ける前半に対し、後半は物語が停滞気味なのは残念だ。

ロックに合わせて弾けてるキャラクターのマンガ的なノリや、あえて醸し出されるチープさ、非現実的過ぎる派手な銃撃戦といった、ブラックユーモア、もっと言ってしまえばいい意味で“バカ”で、カッコ悪くダサい要素を受け入れたら、思いのほかイケるかもしれない。

そういえば見終わってから気づいたのだが、水野絵梨奈は『悪の教典』でも染谷将太と共演しており、そのときの印象は薄いが、今作での熱演ぶりはインパクトがあり、本当に別人かと思ったほどだ。

もし近所迷惑にならないのであれば、ぜひとも爆音での鑑賞を勧めたい。ノイジーなロックミュージックが、映像をよりカッコよく見せてくれるだろう。

『ソレダケ/that’s it』で一番グッときたポイントは「キャラ萌え」

今作では、俳優陣演じる各キャラの“濃さ”に注目。一人一人を挙げたら切りがないが、物語より、キャラクターの面白さが際立っていた。なかでも染谷将太の死んだ魚のような目は絶品!『ヒミズ』での狂気的な演技もよかったが、今回も魅力を存分に発揮していた。

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『ソレダケ/that’s it』について

【製作年】2009年
【監督】ジョセフ・コジンスキー
【出演者】染谷将太、水野絵梨奈、渋川清彦、村上淳、綾野剛 ほか
【あらすじ】戸籍を奪われ、アンダーグランドでしか生きる術のない大黒砂真男。ある時、底辺から抜け出すべく、裏社会の調達屋、恵比寿大吉のコインロッカーを破壊し、金を盗み出す。ところが一緒に、家出人やホームレスなど闇ビジネスで取引される個人情報が詰まったハードディスクも発見する。一度は恵比寿に捕まるも、監禁場所で出会った風俗嬢、南無阿弥と脱走した大黒だったが…。
【Filmarks★評価】3.5(5点満点中)

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染谷将太

生年月日1992年9月3日(27歳)
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生年月日1974年7月2日(45歳)
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