『愚行録』人間の愚かさを深くえぐるように描いた物語。鑑賞後の爽快感がほしい人は注意!【TSUTAYAプレミアムで映画漬け】

『愚行録』

『愚行録』

本企画は、TSUTAYAプレミアムを利用して1日1本映画を鑑賞し、その記録を予想と感想を交えてお伝えしていくものである。

2019年12月5日の鑑賞タイトル『愚行録』

鑑賞前の期待値「イヤミスの読後感をどこまで再現できるのか」

本日は、現在“怪演女優”として脚光を浴びている女優の松本まりかが、米倉涼子主演ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の12月5日放送回に、“失敗しないプリンセス”中山麻里亜役でゲスト出演するということで、彼女の出演作をチョイス。

今作は、第135回直木賞候補になった貫井徳郎の同名小説が原作。妻夫木聡と満島ひかりがメインキャストを務め、今年公開された『蜜蜂と遠雷』を手がけた石川慶監督の長編監督デビュー作となっている。脇を固めるのは市川由衣、中村倫也、眞島秀和ら。個性派、実力派がそろうだけに期待が持てる。『松ヶ根乱射事件』 『マイ・バック・ページ』などで知られる向井康介氏が脚本を担当した。

羨望や嫉妬といった日常的に誰もが積み重ねてしまう“愚行”が絡み合っていく様子を描いたミステリーとのこと。とある事件の被害者と関係者の本性を暴かれていくという、人間の奥深くの部分に迫るドラマを楽しんで観たい。

鑑賞後の感想「原作の気味の悪さ、居心地の悪さはしっかり再現されていた」

1年前に発生し、迷宮入りした一家惨殺事件。週刊誌記者の田中武志(妻夫木聡)は追跡取材を始め、殺害された夫の会社の同僚や妻の大学同期の女性らに接触する。関係者の取材を重ねる中、理想的な家族として知られていた被害者の田向浩樹(小出恵介)と妻の友季恵(松本若菜)の思いも寄らない姿が浮かび上がってくる…。

原作小説は、いわゆる“イヤミス”と呼ばれる読後感がすっきりしない、なんかモヤモヤするなど“不快感”を味わうタイプの物語。その居心地の悪さ的なテイストは、映画にもうまく盛り込まれており、冒頭から登場人間たちの“腹黒さ”を連想させられ、嫌な気分にさせてくれる。

今作はどちらかというとサスペンス的なノリで、田中が取材を進める中で、被害者の本性が暴かれていくエピソードや、そのことを自らの視点で語る関係者たち、どちらをとっても愚行であることに気づかされ、とても心地悪い。このあたりの展開にはゾクゾクさせられた。

当時の宣伝ポスターに“仕掛けられた3度の衝撃”というキャッチコピーがあったが、鑑賞後の率直な感想としては、衝撃というよりは、音も立てずに忍び寄ってくるような不気味さという印象だった。まあ驚きの感じ方については人それぞれなので、衝撃といえば衝撃なのだろう。

それにしても石川監督の演出の妙が素晴らしい。緻密さがありながらも大胆な構成と陰影に富んだ映像で、人間誰しもにあるであろう二面性が実に際立っていた。

『愚行録』で一番グッときたポイントは「自分をよく見せる嘘」

全体を通して、作品の持ち味である嫌な空気感が漂っているのだが、それを予感させるのが冒頭のシーン。若いのにバスで座っていると、正義感が強い中年男性に注意されるのだが、実は足が悪かったから座っているということが分かり、注意した方がばつの悪い思いをする。しかし、バスを降りたら普通に歩くという。ある意味、この映画を象徴していて興味深かった。

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『愚行録』について

【製作年】2016年
【監督】石川慶
【出演者】妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、市川由衣、松本若菜、中村倫也、眞島秀和 ほか
【あらすじ】絵に描いたように幸せな家族を襲った一家惨殺事件。週刊誌の記者が事件を追ううちに、理想的な家族の思いも寄らない実像が浮かび上がる。
【Filmarks★評価】3.6(5点満点中)

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