『ゼロの未来』テリー・ギリアムが人間の生きる意味を問う近未来SF【TSUTAYAプレミアムで映画漬け】

『ゼロの未来』

『ゼロの未来』

本企画は、TSUTAYAプレミアムを利用して1日1本映画を鑑賞し、その記録を予想と感想を交えてお伝えしていくものである。

2020年1月22日の鑑賞タイトル『ゼロの未来』

鑑賞前の期待値「鬼才が描く人の存在意義を問う近未来の物語」

本日は、『未来世紀ブラジル』などで知られる“鬼才”テリー・ギリアムの最新作『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』が公開されるということで、今作をチョイス。

ちなみに、この映画、テリー・ギリアムが何度も映画化を試みるも製作中止などで企画が頓挫し続け、構想から30年を経て完成にこぎつけたという。自らをドン・キホーテと信じる老人と若手映画監督の奇妙な旅路が描かれ、ジョナサン・プライスと、『スター・ウォーズ』シリーズのカイロ・レン役などのアダム・ドライバーが共演している。

『ゼロの未来』は、コンピューターに支配された近未来の世界が舞台。謎めいた数式「ゼロ」の解明に挑む孤独な天才プログラマーが、ある女性と出会ったことをきっかけに人生が動き出していくという物語だ。アカデミー賞に2度輝いた実績を持つクリストフ・ヴァルツ、『海の上のピアニスト』などのメラニー・ティエリーら実力派が共演。テリー・ギリアムの鬼才ぶりに注目したい。

鑑賞後の感想「やや難解な面もあるがテリー・ギリアムらしい物語」

コンピューターで世界を支配する大企業・マンコム社に勤務する天才プログラマーのコーエン(クリストフ・ヴァルツ)。謎の数式“ゼロ”解読に挑んでいた。ある日、上司のジョビー(デビッド・シューリス)が開催したパーティーで、コーエンはベインズリー(メラニー・ティエリー)と出会い、次第に引かれていく…。

主人公が生きる意味を見失いそうな主人公の設定は、そう、『未来世紀ブラジル』を彷彿コンピューターに管理された世界の中で、人間の存在意義や生きる意味・目的を問うというテーマはシンプルながら奥深いものなのだが、主人公の葛藤やたどり着く先が思いのほかあっさり味。悪くはないが少々盛り上がりに欠ける印象を受けた。

近未来という設定ながら、どこかレトロな雰囲気を漂わす、彩度が高い色遣いの都市は印象的で、突き抜けた世界観やストーリーとマッチ。コーエンに代表される道化的なキャラクターや荒廃した教会、目に映る全てのものがカオスに満ちていて、洗練されつつもアナログ感ある不思議な存在感がある。

ブラックユーモアやウイットに富んだ脚本や演出が複雑な現代社会における人生の意味を、巧みに描き出しているのにはうならされた。今作のテーマに対する一つの“解答”を美ジュルア的に表現したクライマックスは、さすが鬼才と言うべきか。やや難解な印象もある作品だが、根気よく観ることでその真髄を感じられるはずだ。

『ゼロの未来』で一番グッときたポイントは「はまり役」

コーエンを演じるスキンヘッドのクリストフ・ヴァルツの演技は、笑いと愛らしさがあふれ、まさにはまり役。ティルダ・スウィントンやマット・デイモンらの怪演ぶりも見ものだ。

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『ゼロの未来』について

【製作年】2013年
【監督】テリー・ギリアム
【出演者】クリストフ・ヴァルツ、デヴィッド・シューリス、メラニー・ティエリー、ルーカス・ヘッジズ、マット・デイモン、ベン・ウィショー、ティルダ・スウィントン ほか
【あらすじ】人々の生活がコンピュータに過剰に依存した近未来。孤独な男コーエンは、巨大企業マンコム社で働く天才プログラマー。いつかかかってくるはずの大事な電話を待ち続ける彼は、会社のマネージメントに在宅勤務を直訴し認められる。以来、彼が住処にしている荒れ果てた教会に引きこもり、新たな任務である“ゼロの定理”の解明に勤しんでいた。そんなある日、パーティで出会った魅力的な女性ベインズリーの突然の訪問を受けるコーエンだったが…。
【Filmarks★評価】3.3(5点満点中)

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ゼロの未来

ゼロの未来

出演者 クリストフ・ヴァルツ  デヴィッド・シューリス  メラニー・ティエリー  ルーカス・ヘッジズ  マット・デイモン  ベン・ウィショー  ティルダ・スウィントン  グウェンドリン・クリスティー  ルパート・フレンド  レイ・クーパー
監督 テリー・ギリアム
製作総指揮 パトリック・ニュウォール  テリー・ギリアム
脚本 パット・ラッシン
音楽 ジョージ・フェントン
概要 「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」のテリー・ギリアム監督が「ジャンゴ 繋がれざる者」のクリストフ・ヴァルツを主演に迎えて贈るSFドラマ。コンピュータに支配された近未来を舞台に、孤独な天才プログラマーの抑圧された日常と魂の彷徨を描く。人々の生活がコンピュータに過剰に依存した近未来。孤独な男コーエンは、巨大企業マンコム社で働く天才プログラマー。いつかかかってくるはずの大事な電話を待ち続ける彼は、会社のマネージメントに在宅勤務を直訴し認められる。以来、彼が住処にしている荒れ果てた教会に引きこもり、新たな任務である“ゼロの定理”の解明に勤しんでいた。そんなある日、パーティで出会った魅力的な女性ベインズリーの突然の訪問を受けるコーエンだったが…。

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