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素晴らしい音楽をありがとう!『ドラゴンクエスト』作曲家すぎやまこういち氏「勇者すぎやん」~そして伝説へ

ドラゴンクエスト30thアニバーサリー すぎやまこういちワークス〜勇者すぎやんLV85〜

『ドラゴンクエスト』の音楽をすべて作り上げた作曲家、「すぎやまこういち」さんが、2021年9月30日、90歳で永眠されました。
2021年、東京五輪の開会式での選手入場曲では日本が誇るゲーム音楽が使用され、その華々しい始まりを告げる一曲目に流れたのが、すぎやま先生作曲による『ドラゴンクエスト序曲』でした。あのファンファーレが流れたときの興奮はいまだに忘れることができません!(※開会式で使用されたゲーム音楽についてはこちらの記事をどうぞ)
『ドラゴンクエスト』をプレイして、ここまですくすくと育ってきた、“あの頃みんな勇者だった”昔のこどもたちの一代表として、すぎやま先生の偉大なる功績と、チャーミングなお人柄を感じさせてくれるエピソードをほんの一部だけですが紹介させていただきたいと思います。

【関連ニュース】
五輪開会式でゲーマー胸アツ!「あの頃、僕らは勇者だった」みんなに贈る、ドラクエ、FF、テイルズほか選手入場曲

目次

『ザ・ヒットパレード』から作曲家の道へ
ドラゴンクエストとの出会い
先生にまつわる多くのエピソード
素晴らしい音楽と思い出をありがとう!

『ザ・ヒットパレード』から作曲家の道へ

生まれたときから音楽に囲まれた家庭環境で、学生の頃からすでに作曲をされていたそうですが、音楽大学を目指したもののピアノが弾けなくて断念。学費が安かったからという理由で東京大学に進学したというびっくりなエピソード。
引き抜かれるように文化放送へ就職し、そのあとフジテレビに転籍。そして、そこで後に伝説と語り継がれる音楽番組『ザ・ヒットパレード』を企画されます。ここでは「独裁者」と呼ばれるほどに鬼ディレクターとして名を馳せますが、並行して作曲活動を始めてヒット曲を生み出していきます。番組の中でも自身の曲が多く使われるようになってしまい、あらぬ憶測を生まないようにという流れで作曲家として専念することになったそうです。
1960年代の音楽シーンをリードした作曲家として、“日本ポップス界の父”とも呼ばれるようになりますが、その頃、すぎやま先生が生み出したヒット曲は「花の首飾り(ザ・タイガース)」、「恋のフーガ(ザ・ピーナッツ)」、「亜麻色の髪の乙女(ヴィレッジ・シンガーズ)」、「学生街の喫茶店(ガロ)」などなど。また、1970年代にはアニメや特撮の音楽を手掛けたり、その他にも、東京競馬場や中山競馬場のファンファーレ、さらに「ハウスバーモンドカレー」などのCM曲も2000曲以上作曲されていらっしゃいます。ちなみに、「亜麻色の髪の乙女」は後に島谷ひとみさんがカヴァーしてこちらもヒットをしていますね。

CDはこちら

島谷ひとみ『亜麻色の髪の乙女』

島谷ひとみ『亜麻色の髪の乙女』

製作年:2002年

すぎやま先生とともに『ザ・ヒットパレード』の企画、立ち上げから、次々と人気番組や有名タレントを輩出してきた芸能プロダクション・渡辺プロダクション。その創始者である渡辺晋氏の半生を豪華キャスト共演で描いた物語『ザ・ヒットパレード ~芸能界を変えた男・渡辺晋物語~』は2006年にフジテレビで2夜連続で放送されたスペシャルドラマです。
このドラマは日本のエンターテインメント・マネジメント産業を知る上でもめちゃくちゃ貴重な内容ですし、何より出演者も豪華でドラマとしてもとっても面白かったのですが、もちろん当時のすぎやま先生もドラマの中に登場。漢字表記の「椙山浩一」として原田泰造さんが演じていらっしゃいますよ。

DVDはこちら

『ザ・ヒットパレード ~芸能界を変えた男・渡辺晋物語~』

『ザ・ヒットパレード ~芸能界を変えた男・渡辺晋物語~』

製作年:2006年
出演者:柳葉敏郎、原田泰造、吉田栄作、石黒賢、近藤芳正、安倍なつみ、安倍麻美、阿南健治、宇梶剛士、松本明子、ふかわりょう、伊東四朗、時任三郎、陣内孝則、常盤貴子

タレントや人気番組を数多く生み出し、芸能ビジネスの基盤を作った渡辺晋の半生を柳葉敏郎ら豪華なキャスト陣で描いたスペシャル・ドラマ。バンドマンだった渡辺晋は、愛妻とともに渡辺プロダクションを設立するが……。

ドラゴンクエストとの出会い

すぎやま先生はもともとゲームが大好きで、エニックスのPCゲーム『森田和郎の将棋』について「終盤は強いけど、序盤の駒組がイマイチ」という、プレイヤーとしてのリアルな感想をアンケートはがきに書いて投函せずにほったらかしていたのを奥様が見つけて勝手に投函。それがエニックスの人の目に留まり「ゲームの音楽作りませんか?」という流れになったそうです。
初めて手掛けたゲーム音楽は『ウイングマン2』(1986年発売)。その直後「『ドラゴンクエスト』というゲームで音楽をやってほしい」という相談を受けます。ゲームを開発したチュンソフト側は、すでに音楽が準備されていたこともあり(もともとのはロック調だったそうです)、すぎやま先生の起用に難色を示していたそうなのですが、先生のゲームに対するオタクとも言える博識ぶりに脱帽し、1986年5月に発売された『ドラゴンクエスト』シリーズ1作目からすぎやま先生が作曲を担当することになりました。
その後はご存知の通り、『ドラゴンクエスト』のすべての音楽を作曲。84歳292日で「世界最高齢でゲーム音楽を作曲した作曲家」(※2016年1月28日時点)として、ギネスブックにも登録され、新作が発売されるごとにその記録を更新し続けてきました。シリーズ最新作(※2021年10月現在)となる『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』(2017年発売)でも音楽を担当され、本作のために37曲以上を作曲されています。

CDはこちら

 『交響組曲「ドラゴンクエストXI」過ぎ去りし時を求めて』

『交響組曲「ドラゴンクエストXI」過ぎ去りし時を求めて』

2017年7月29日PlayStation4/ニンテンドー3DSの2種のパッケージで発売された『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』。 本CDには、交響組曲としてゲームの為に書き下ろされた新曲、ドラゴンクエストXIの音楽の魅力を余すことなく収録。すぎやまこういち指揮、東京都交響楽団による演奏。

『すぎやまこういち 交響組曲ドラゴンクエストI~VII』

『すぎやまこういち 交響組曲ドラゴンクエストI~VII』

91年から2000年にかけてCTSSTUDIOSにて録音されたロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による交響組曲『ドラゴンクエスト』シリーズの1~7までを収録したCD-BOX。ゲームを盛り上げた名曲を良質な演奏で楽しめる。

『ドラゴンクエスト』シリーズ最新作はこちら

PS4『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』

PS4『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』

――そして、勇者は悪魔の子と呼ばれた。
シリーズの原点、「勇者」の冒険を描くシリーズ11番目。
「勇者」とは何なのか。その答えを求める冒険は、やがて世界の大いなる真実へとつながる。

※『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』は、3Dモードと2Dモードがどっちも遊べ、さらにシナリオ・ボイスも追加。

Nintendo Switch『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』

Nintendo Switch『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』


 3DS『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』

3DS『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』

先生にまつわる多くのエピソード

なんで名前がひらがななの?

「椙山」という苗字の漢字が読めない人が多くて、ひらがな表記をするようになったとのこと。ちなみにエニックスに送ったハガキも名前がひらがな表記だったので、最初小学生が送ってきたと思われていたそう(笑)。

あの名曲は5分で書き上げた!?

『ドラゴンクエスト』の音楽をお願いされたすぎやま先生ですが、マスターアップ直前のため、全曲を1週間で書き上げてほしいとの衝撃のスケジュール。しかし、すぎやま先生はなんとあの有名な「ドラゴンクエスト序曲」をたったの5分で書き上げてしまったのだそうです。それを「54年と5分で出来た曲」と表現。先生、スゴすぎます…。

あの元都知事とは同級生!

青島幸男さんとは学生時代に知り合い、生涯の親友に。すぎやまさんが級長、青島さんが問題児という関係で、退学寸前の大問題を起こした青島さんを職員会議に乗り込んで助けたという逸話も残っていますが、『ザ・ヒットパレード』のスタート時にすぎやま先生が青島さんを構成担当として起用したことがテレビの業界に入るきっかけで一躍有名に。もし、すぎやま先生がいなかったら、後の東京都知事となることもなかったかもしれませんね。

勇者「すぎやまこういち」冒険の歴史はこちらにも

『ドラゴンクエスト30thアニバーサリー すぎやまこういちワークス~勇者すぎやんLV85~』

『ドラゴンクエスト30thアニバーサリー すぎやまこういちワークス~勇者すぎやんLV85~』

『ドラゴンクエスト』の音楽をすべて作り上げた作曲家、「すぎやまこういち」。その過去から現在を振り返り、そして未来まで、音楽に込めた想いを納めた究極のすぎやん本。活動歴をまとめたヒストリー、『ドラゴンクエスト』楽曲解説、音楽論を語るロングインタビュー、『ドラゴンクエスト』コンサート活動、プライベート大公開など、「すぎやまこういち」総ざらい。
また、すぎやまこういちが始めて書いた秘蔵の楽譜公開、任天堂宮本茂氏と近藤浩治氏や、堀井雄二氏と『ドラゴンクエスト』プロデューサーズなどによる豪華対談集、巻頭・巻末にはスペシャルコメントも掲載。『序曲』『そして伝説へ…』のファミコン版、オーケストラ版の聴き比べができるスペシャルCDも収録!

素晴らしい音楽と思い出をありがとう!

早く『ドラクエ』がプレイしたくて、学校からすっ飛んで帰ってきた子供の頃のあのワクワクした思い。
新作が出るたびに世界を救う勇者の気持ちになって「また新しい冒険がはじまるぞ!!!」という熱く胸が高まる高揚感!

今、すぎやま先生の音楽を改めて聴きながら涙が止まらないです。

これからも子供たちが私たちのように素晴らしい音楽に出会って、大人になってもいつでも取り出せる、忘れられない宝物のようなキラキラ輝く思い出をたくさん作れますように。
どうぞ天国でもその優しい笑顔で大好きな音楽を奏でていただきたいなと思います。
すぎやま先生、ありがとうございました!!

nanayae

【Editor】nanayae

好きなものにはサブカルの香りがすこし。カルチャーに囲まれ、カルチャーとともに生きている。大切なものは「土曜ソリトン SIDE-B」に教わった気がする。おもいっきり昭和生まれ。好きな音楽ジャンルは、90年代の音楽全般(特に渋谷系とその周辺)、日本のフォーク&ロック、テクノポップ、シティポップ、ソフトロック、AOR、ジャズ、ソウル、ラテンもの。I LOVE 柴犬。TSUTAYA MUSIC PLAYLISTでも執筆(⇒記事はこちら)。

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