ココリコ・田中直樹に、生き物の話を聞いてみた!

動物好きで知られるお笑いコンビ・ココリコの田中直樹が、“科学界のインディー・ジョーンズ”と言われる生物学者・長沼毅氏の協力によって念願の動物本を上梓した。

その名も『図解 生き物が見ている世界』。哺乳類から爬虫類、昆虫まで、幅広くカバーし、世界がどんなふうに見えているのか、人間が見えている景色と比較しながらわかりやすくイラストで見せてくれる。動物が好きになったきっかけから、なぜこのテーマにしたのか、いろいろと聞いてみた!

田んぼ育ちの少年・田中、「コワモテ」の生き物に惹かれる

2年半かけて『図解 生き物が見ている世界』を上梓したココリコ・田中直樹(ヒト科)

芸人界隈で無類の動物好きが、2年半かけて『図解 生き物が見ている世界』を上梓した(ココリコ・田中直樹、ヒト)

――今回『図解 生き物が見ている世界』という本を出されるということでお話を伺えればと思うのですが、田中さんが動物にハマるきっかけはなんだったんですか?

田中 子供のときに家の近所に田んぼや畑が普通にあったんです。そこにいろんな生き物がいて、当たり前に一緒に遊んでいたからです。

――生き物というと具体的に何が好きだったんですか?

田中 子供のときに初めて見た映画が『ジョーズ』だったんです。それまでアニメ映画しか見たことがなかったんですけど、父親に『ジョーズ』に連れて行ってもらって、そのインパクトが凄くて、怖くて。でもちょっと惹かれる自分もいて。だから最初はサメを好きになったんです。それからは、コワモテのオオカミや虎、コブラだとか、そういう生き物に惹かれていくようになったんです。強い生き物に凄く憧れました。

芸人・田中、引っ込んだカメの首の形を知る

カメの首の形について語る田中

カメの首の形について語る田中

――では、思春期のころ、例えば昆虫や動物の本を読み漁った少年だったんですか。

田中 そういう感じではなかったです。動物番組は好きで見ていたんですけど、そこまでではなかったです。むしろ、芸人になって、生き物に携わるような番組をやらせてもらって、研究者の方とか飼育員の方の話を聞いて、それから一層のめりこんでいった気がします。

――どんな話を?

田中 カメは、ウミガメの仲間は首とか手足が出っ放しですけど、それ以外のカメは首や手足が引っ込むじゃないですか。あの頭が甲羅の中でどうなっているのか、とか。

――確かに不思議ですよね。

田中 あれはSの字になってるんですよね。

――なんか折りたたみみたいに…。

田中 どうしても、そのままへこんでるみたいな風に思ってたんですけど、そんなわけないんですよね。やっぱそこはS字になって収納されているんです。面白いですよね。

――収納の本に応用できそうですね(笑)。

田中 S字の収納ね。亀のS字収納。

――他の動物にもハマっていったんですか?

田中 他は恐竜とか。それも大人になってステゴサウルスの脳みそはクルミくらいしかなかったよって聞くとより一層興味惹かれるんです。そういう見た目以外のところ。体の仕組みだったり、生態だったり。そういう方にも惹かれるんです。子供の時は単純に「カッコイイ」とか「速く走れるからいいな」とか。でも大人になってからは「何で速く走れるんやろ? え、こういう理由なんや」みたいなことがどんどん楽しくなってきたっていうか。

――本書の表紙には動物に混じって田中さんもいらっしゃいますが…。

田中 そうなんです。34種類の生き物が見ている世界をイラストでオールカラーでつくってるんですけど、最後はヒトなんです。なので、生物学上のヒトで僕が入ってます。

――ちなみに学校の科目の「生物」は好きだったり?

田中 好きでした! 子供の時から。

――なるほど。得意中の得意?

田中 得意だったと思います、やっぱり。

カブトムシは断腸の思いで削った、著者・田中

飼い犬が世界をどう見ているのか? この疑問が、田中が本を作るきっかけに

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――今回、ただ生き物を紹介するだけでなくて、見ている世界というのにフィーチャーしたのはなぜなんですか?

田中 僕、犬を11年くらい飼っているんです。ミニチュアダックスフントなんですけど、毎日一緒に生活している中で、「アレ?この子たちは周りのものがどう見えているんだろう」って思うようになって。そこからスタートしてこの本を作ろうって思ったんです。そうして、他の生き物もちょっとずつ調べて行くと全然違ってきたんですよ。なおさらいろんな生き物をまとめた一冊の本を作りたいという風に思って。それが2年半前なんです。

――凄く制作時間がかかっていますね。

田中 長沼先生(共著者)が協力してくださることになったので、なんとかGOできました。先生にこんな本作りたいんですと話したときに、それ面白いねって言ってくれたので。それがなかったら絶対にできない本だったので。とにかく生き物が見ている世界をオールカラーでイラストにした図鑑というのを作りたかったんですよ。そういうものを見たことがなかったので。単純に自分がそんな本を見たいというところがスタートです。

――凄いカラーでわかりやすくて。この34種類は選びに選んで?

田中 はい。様々なジャンルの生き物を見たいなと思ったので。哺乳類だけでと最初は思ったんですけど。やっぱりできるだけいろんなジャンルをやりたくて。何度も何度も会議して決めました。

――断腸の思いでカットした動物もいるんですか?

田中 いましたよ。僕、個人的にはサイが好きだったので。サイは最初は入ってたと思います。カブトムシも入れたかったんです。あと当然研究されている対象の動物でないといろんなことが分かってこないので。

――そうですよね。本の見た目は凄くポップな感じですけど。

田中 そうなんです。あくまでこう見えているんじゃないか? って言う本なので。手にとっていただきやすいように。動物にはインタビューできないからつらいですよね。目の細胞を調べていくしかない。

――芸人さんのお仕事という感じではないですね。(相方の)遠藤さんはなんて?

田中 遠藤には最初にあげたんですよ。これ面白そうやなって言ってくれましたけどね。

――まえがきとかって読んでくれたんですか?

田中 楽屋に持って行ったんですけど、まだ読んでないって(笑)。読んでくれたらいいんですけど。

――結構目の仕組みのところは難しいですもんね。

田中 そうです。最初の5ページは基本情報みたいなことなんですけど、もちろんここを踏まえなくてもイラストで楽しめるようになってる本だと思います。より細かく詳しく気になった方には是非ここも読んでいただければと。そうするとより楽しめるんじゃないかと。

――ちゃんとした解説でよりわかりますよね。

田中 はい。その生き物の基本情報だったりそれぞれの体の特徴だったり。その生き物の伝えたいところとかもそれぞれ書いているので。

――類書がない本ですよね。

田中 見たかったんですよ、これを自分でも。素人やから先生の協力を得て。

最新の研究に翻弄される、探究者・田中

――これをとりあえず出して、次の興味とかはあるんですか?

田中 今回34種類なので、もっと他の生き物も、となると2年半以上かかる…。でも先々たくさん増えればいいなと思います。時間がかかってでも。ライフワークじゃないですけど、ゆっくり数が増えていったら。

――今でも当然やってらっしゃると思うんですけど、仕事で田中さんが動物と触れ合う、みたいな番組をレギュラーとしてやりたいとかは?

田中 やれたらそんな幸せなことないですね。やってみたいです。どんどん変わっていくんですよ。研究が進んで行っていて。

例えば、昔は犬はオオカミから進化していったってことなんですけど、どうやら最近では犬とオオカミの共通の祖先みたいなものがいて、同時期に枝分かれしているらしいんです。そういうようなことが最近発表されていたり。やっぱりいろんなことが変わっていくから、長く生き物を見ていけばそういう話もできるのでいいなとは思いますね。

お子さんの自由研究として、どんどんパクってください(笑)

お子さんの自由研究として、どんどんパクってください(笑)

――2年半ってやっぱりすごいんですよね。でも今本づくりに2年半かけるって贅沢な話ですよね。

田中 だらだらしてるだけなんですけど。でも結果的にかかりましたね。でも、一番新しいことを書いていてると思うんですよね。おそらく。

――一応ターゲットはお子さん?

田中 自分自身が大人で読みたいと思ったので。子供はもちろんなんですけど、大人の人でも楽しんでもらえるんじゃないかなとは思っています。たとえばペットとか、人と一緒に生活している生き物のゾーンもあったりするので。何かしらいろんな人に届けばいいなとは思っています。

――結構爬虫類とか飼っている人いますからね。

田中 そうなんですよね。自由研究とかに子供にも使ってもらえたら。

――マルぱくりできますね。

田中 どんどんやってください(笑)。でも子供が使ってくれたら本当に嬉しいですね。

――最後に。この本を作られて今から買おうか迷ってる方に一言お願いします。

田中 そうですね。いろんな生き物の見ている世界をオールカラーで再現しているので、やっぱりいろんな生き物になって、この本の中でいろんな世界を見てもらえたらいいなと思います。そこがやっぱり核の部分だと思うので。そこを楽しんで貰えたらなと思います。

(文:神田桂一)

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アーティスト情報

田中直樹

生年月日1971年4月26日(47歳)
星座おうし座
出生地大阪府豊中市

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