ハイヒール・リンゴ姉さん直伝! 苦労多い「女芸人」の生き残り方【T-SITEインタビュー】

大阪で定期的に行われていた女性芸人を集めたイベント「女芸人大祭り」が、今年1月に初めて東京で開催された。

このイベントでMCを務めるのは浪速の人気芸人、ハイヒール・リンゴ。元々イベントにはかかわっていなかったが、「客席で芸人を緊張させるのはよくない」と、途中からMCで参加することになった。

東京で2回目となる「女芸人大祭り vol.2 ~ナニワの女芸人がシブヤに夜討ちをかけてネタやるで~」を3月29日(火)の開催を前に、“リンゴ姉さん”へ直撃した。

ハイヒール・リンゴ

ハイヒール・リンゴ「TSUTAYAはよく使ってますよ」 ありがとうございます!

─1月に渋谷で行われた「女芸人大祭り vol.1」はどうでしたか?

リンゴ:もっとだだスベるかなと思ったんですが、(案外ウケて)みんなが安心してたんで「お客さんは1回目で甘くみてくれたけど、次からはきっちりやっていかないと」って気合いをいれました。下ネタが多すぎてびっくりしました(笑)。

でも、先日のR-1グランプリ・ファイナリストの「ゆりやんレトリィバァ」とかも出てくれるので、みんなで「女芸人おもしろいよ」っていうのを見せたいなと。

─綾部祐二(ピース)さんと陣内 智則さんがゲストMCでしたね。

リンゴ:綾部と陣内の持ってくる客を狙って。でも案外客を連れてこなかったという(爆笑)。

─vol.1の手ごたえはどうでしたか?

リンゴ:大阪の若手の女の子も、東京でバンバン出れるだけの力量を持ってる子はいると思いますよ。大阪にいるっていうだけで人目に触れないからっていうのはありますよね。

─東京の番組に、大阪からなかなか呼ばれないという、環境の問題もありますよね。

リンゴ:そうですね。だから若手に上がってきて欲しいです。そしてビックになって、私の老後も引っ張っていってほしい(笑)。

でも、やっぱり男芸人に比べて女芸人って大変なんですよ。

彼氏ができた途端に、笑われる仕事が嫌になる子もいるし、彼氏が「嫌」っていう人もいるし、「彼氏に見られるのが嫌」っていう人もいますよ。

だけど、彼氏や旦那に理解があれば、森三中みたいになれるわけじゃないですか。なかなかあれはいませんよ。子供とかできたらママにならなきゃいけないわけですから。女芸人っていうのは、始めるのも大変だし、続けていくことも大変ですよ。

─彼氏や出産などの中で、女芸人さんが上手に続けていくコツというのはあるんでしょうか?

女芸人

「女芸人大祭り vol.2 ~ナニワの女芸人がシブヤに夜討ちをかけてネタやるで~」

リンゴ:ある程度、流れに逆らわないことじゃないでしょうか。

いい時もあれば悪い時もある。人生、常に追い風じゃないですからね。進んでも進めない、だったら止ってたらいいじゃないですか。焦ったら一番ダメですね。

自分ではその期間がすごく長く感じるんですけど、人から見たらそんな風に見えない。そんなに世間は自分に注目していないから(笑)。

女芸人、もう一つの“しんどさ”

─今回の『女芸人大祭り』は関西の芸人さんが東京で、ということですが、今後はどんな風に展開していく予定ですか?

リンゴ:例えば「東京芸人VS大阪芸人」やったりとか。東京の若手芸人は女の子も結構いるし、別に吉本以外でも出てくれたら嬉しいですね。

女芸人て、ファンがすごく難しいんですよ。男芸人のファンだったら、その人と「結婚したい」くらいの勢いで好きになるじゃないですか。女芸人のファンはそうじゃないんですよ。

「女として好き」というファンもいれば、「純粋にお笑いが好き」「女が女を好き」というのもあるんですよ。だから、なかなか「人気投票」をすると名前が上がりにくいんですよね、女芸人て。「男」「女」で括ると成立するんですけど、「芸人」て括ると女芸人は上がってこないです。「抱かれたい」的な好きがないから。あっても気持ち悪いしね(笑)。

でもやっぱり、「女もおもしろい」っていうのを見てもらいたいですね。「女だから出来る笑い」もあるし。

─最近は「宮川大助・花子」さんのように夫婦的な感じの芸人さんも多くなってますよね。

リンゴ:昔の男女コンビは親戚だったり、隠してるけど夫婦だったりとかが多かったんですが、今は何の恋愛感情もなく男女コンビも多いですね。

─ビジネスライクな感じなんでしょうか。

リンゴ:「メイプル」もそうだしね。関西でいったら「女と男」っていうコンビもあるんですけど、そこも全然ビジネスライクですね。

「勉強したい」 リンゴにアドバイス乞う芸人も

─最近、大阪学院大学の名誉博士号も取得されたそうですね。

リンゴ:大阪大学でないところがすごいんですけどね(笑)。

かれこれ20年くらい担当しているニュース番組『あさパラ!』(読売テレビ系)で、賢い人に来てもらって色々話をしてもらってるんですね。

でも、賢い人の話は賢い人にしか分からないんですよ。賢い言葉を使うから、1分くらいで心が離れちゃうんですよね。前日に涙が出るくらいレクチャーを受けるんですけど、自分でもちょっと勉強しなきゃいけないなと思ってて。

たまたま相談した先生が金融論をやっていたので、それを受けさせていただくことになったんです。

金融論といっても、すごく生きた話で、ギリシャのデフォルト危機について学んだり、中国の家の話とか、ドナルド・トランプ氏が大統領になったときに経済がどうなるか、といった話をしてくださるんです。

もともと、大和銀行ニューヨーク事件(1995年に発覚した大和銀行ニューヨーク支店巨額損失事件)を担当されたのが、教えてもらった先生なんですよ。だから、すごく生きた金融を知ってらっしゃる方です。これで、自分の説明に自信が持てるようになりました。

この前、「デイリースポーツ」の連載で書いたんですけど、やっぱり各分野に特化している人間が必要な時代だと思うんですよ。そういう意味でいうと、勉強するというか。

でも、まわりにも多いんですよ。「もう一度勉強したい」っていってる芸人が。

たむけん(たむらけんじ)くんとかも言ってて。オープン講座を受けに行ったりしてますし。さっき話に出た「女と男」の市川くんも、「姉さんどうすればいい?」と聞いてきたので「出身校に行きなさい」ってアドバイスしました。出身校に聴講生で行き直しなりしてますよ。

─『あさパラ!』を担当されて20年経つということですが、番組が始まった当初から勉強したいという気持ちはありましたか?

リンゴ:私自身は全然覚えてないんですが、当初、立上げの番組プロデューサーに「何をしたいですか?」って聞かれて「ニュースがしたいです」と答えたらしいです。全然覚えてないんですが(笑)。

─最近、加藤沙里さんへのコメントが注目さましたね?

リンゴ:びっくりしましたよ。噛み付かれちゃった(笑)。
私はあの子、才能とかすごいあると思ったんですよ。メイクも上手くなりましたよね。
大阪の番組で一回お呼びしたんですが、その時はスケジュールが合わなくて。また機会があればお呼びしたいですね。

若手に伝えたい「芸人魂」

―後輩の芸人さんにはどんな接し方をしていらっしゃいますか?

リンゴ:若手たちには、「キャラも大事だけどネタも大事だよ」と教えています。キャラだけで飽きられたら…。ステップアップするときにネタを持っていることが大事。芸人は浮き沈みがあるし、いい時もあれば悪い時もあるけど、「ネタは裏切らない」ですからね。

たむけんみたいに「ネタを作らなくなって8年」っていうのが売りっていうのもいますけど。でも、彼には焼肉屋っていう“ネタ”があるから(笑)。

だから、みんな才能も可能性もきっとあるんで、是非頑張っていただきたいなと。それに私がお手伝いできればいいと思うし。

長距離バスで夜の8時に東京に着いて、ライブが終わって11時半のバスで帰る子もいるんですよ。もうね、お尻イタイイタイらしいですよ。来るがすごくしんどいらしい。
ですけど、ネタがウケたらきっと嬉しいから。

芸人にとって「笑い」は麻薬ですからね。ウケるっていうことの喜びは、普通の方には分からないと思います。もうね、頑張っちゃう。その頑張りを是非見にきていただきたいですね。

基本的には奇数月に東京に来たいと思っているので。頑張ってみんなで。色んなことを考えて。

─リンゴさん自身の東京進出は?

リンゴ:言葉遣いをしょっちゅう直されますね。「これサラやんな」っていうと「リンゴさん、『新しい』ですね」って直されます。

大阪から上京している人から結構声をかけていただきますね。『ノンストップ!』(フジテレビ系)は大阪では放送されてないんですよ。大阪からの追い風がないから「がんばろ」って思います。小藪にめっちゃ助けてもらってますけども(笑)。

日替わりレギュラーの他の女性が、暴れ馬みたいな人ばっかりじゃないですか。小藪はそれを楽しんでいる調教師ですね(笑)。

“格闘モノ”が好き

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─最近、TSUTAYAで借りた映画はありますか?

リンゴ:映画『ウォーリアー』です。好きなんですよ。格闘技の映画の中ではよくできてた。おもしろかったですよ。

─格闘系がお好きなんですか?

リンゴ:結構好きなんですよ。ヒクソン・グレイシーなんかがすごい好きだったんです。DISCASでもよく借りてます。

─格闘映画の他にみるものはありますか?

リンゴ:最近、海外ドラマをよくみてます。以前は『X-ファイル』にハマってました。最近は『サンバー』『プリズン・ブレイク』とかですかね。

(文:中西啓)

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