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和月伸宏がおすすめする傑作アメコミ映画マイBEST10
作品のモチーフにするほどアメコミが大好き!“緋村剣心”という幕末のヒーローを生み出した人気漫画家が選ぶ、多彩なヒーローが描かれてきたアメコミ原作の映画の上位10本はコレ!
和月伸宏がおすすめする傑作アメコミ映画マイBEST10
サム・ライミ監督による3部作の第1作。遺伝子操作されたクモにかまれスーパーパワーを手に入れた青年が、街の平和を脅かす怪物、グリーンゴブリンと対決する。
映画『X-MEN』の前日譚。キューバ危機を背景に、若き日のプロフェッサーX(マカヴォイ)とマグニートー(マイケル・ファスベンダー)の出会いから決別までを描く。
ノーラン監督による新生『バットマン』第2作。敵役のジョーカーで鬼気迫る演技を見せたヒース・レジャーが'08年の急逝後、第81回アカデミー賞(R)助演男優賞を受賞。
人間とヴァンパイアの間に生まれた男が、悪しきヴァンパイアを抹殺するアクションシリーズ第1作。原作は『スパイダーマン』や『X-MEN』と同じマーベルコミックス。
紀元前480年、100万の兵士を率いて侵攻してきたペルシア軍に、スパルタの兵士300人が立ち向かう歴史スペクタクル。原作はフランク・ミラーのグラフィックノベル。
ヒーローに憧れる平凡な高校生が、全身タイツのヒーローに扮して自警活動を開始。超人的な戦闘技術をもつ親子と出会った彼は、親子とともに街の悪党どもを成敗する。
ショーン・コネリーが製作総指揮&主演を務めたアドベンチャー。キャラクターは共通ながらダークな描写を排し原作コミックとは異なるオリジナルストーリーが展開。
原作は『バットマン』や『リーグ・オブ・レジェンド〜』と同じDCコミックス。リーヴが主演、敵役レックスをジーン・ハックマンが演じ、シリーズ全4作とスピンオフが作られた。
『スパイダーマン™』はヒーロー誕生譚の傑作!一番好きなコミックは『X-MEN』

『スパイダーマン™』MOTION PICTURE (C) 2002 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. SPIDER-MAN CHARACTER TM AND (C) 2002 MARVEL CHARACTERS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2000年以降のアメコミ映画ブームの火付け役である『スパイダーマン™』はヒーロー誕生譚として完璧な作品。ヒーローの誕生には、二つの瞬間がある。ヒーローとしての能力が芽生える瞬間と、魂が目覚める瞬間です。ベンおじさんの「大いなる力には、大いなる責任が伴う」というシーンは、ヒーローの魂が目覚める瞬間として最高のもの。主人公、ピーター・パーカー役のトビー・マグワイアのさえない青年っぷりと、ウィレム・デフォー演じるゴブリン父さんのイカれっぷりは必見です。
『X-MEN』は、アメコミの中では一番好きなコミックです。『X-MEN』はたくさん映画化されていますが、なかでも『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』は特にお気に入りの一作。盛りだくさんの内容を詰め込んだ構成力は、「スゴイ!」の一言。60年代ファッションをうまい具合にヒーローものに落とし込んでいるのも見どころの一つです。若きX-MENたちの浮かれっぷりから、特訓、初陣までの流れに、観ていてワクワク、ハラハラ、ドキドキ。
ジョーカーにトゥーフェイス……
悪役の狂気や、異彩を放つビジュアルが魅力的
荒唐無稽なアメコミの世界観を、限界ギリギリまでリアルに再構築する手腕に脱帽。悪役の魅力が突出している『ダークナイト』。
ヒース・レジャー演じるジョーカーは自分の過去を2回語るのですが、そこからはとてつもない正体不明の狂気がにじみ出ています。トゥーフェイス(アーロン・エッカート)は、自分の命までもコインの裏表に預けてしまっている、その確信的な狂気がすさまじい。
『ブレイド』は主演ウェズリー・スナイプスの「どうだ、俺様カッコいいだろ!」感が見ていて気持ちいい一作。敵役のフロスト(スティーヴン・ドーフ)が下剋上の悪童という立ち位置で、単なる悪役に納まっていないのも魅力の一つです。これは2000年以前の作品ですが、ストーリー、キャラクター、演出、すべてにおいて完成度が高く、最新のアメコミ映画と比べても見劣りしない。
『300 <スリーハンドレッド>』は画面を埋め尽くす、筋肉、筋肉、そして筋肉!&Kill,Kill,Overkill! 「スパルタ強ぇ! そして怖ぇ!」な作品。ペルシア王クセルクセス(ロドリゴ・サントロ)のビジュアルは、並み居る筋肉男の中にあってなお、異彩を放っています。主人公レオニダス(ジェラルド・バトラー)の生きざまに男の魂が震える。
『シン・シティ』の原作は、アメコミの中でも独特のアーティスティックな絵柄ですが、そのテイストを実写映画で見事に再現。DVD映像特典のメイキングシーンと比べてみるのも楽しい。とにかく映像に酔いしれる。
『キック・アス』はコスプレヒーローの、愛すべきボンクラ感と悲哀を観よ
『キック・アス』は愛すべきボンクラ少年ヒーロー“キック・アス”(アーロン・テイラー=ジョンソン)と、日本のアニメから抜け出たような少女ヒロイン“ヒット・ガール”(クロエ・グレース・モレッツ)を観て楽しむ映画。
正直、全体の構成はヒット・ガールの登場によって、まとまりを失ってしまった感があります。が、これはこれで正解。敵役のレッド・ミスト(クリストファー・ミンツ=プラッセ)が悲しい。
超能力を持たないコスプレヒーローものとしては、アメコミ原作ではないのですが『スーパー!』('10年/ジェームズ・ガン監督・脚本・出演)、『ディフェンドー 闇の仕事人』('09年/ピーター・ステッピングス監督・脚本・出演)があります。この3作品を見比べると、より純粋にそれぞれの「正義とは何か」が浮き彫りになって面白い。
名作文学の登場人物が一堂に会する『リーグ〜』や、古典の名作『スーパーマン』にしびれる
19世紀文学の人気者たちが一堂に会して大冒険&大バトルを繰り広げる『リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い』。知る人ぞ知る小説『ソロモン王の洞窟』(H・R・ハガード作)の主人公、アラン・クォーターメインや、『海底二万マイル』(ジュール・ヴェルヌ作)のネモ船長、『ジキル博士とハイド氏』(ロバート・ルイス・スティーヴンソン作)のヘンリー・ジキル博士&エドワード・ハイド氏らが大活躍! なかでも原作コミックにはいなかったトム・ソーヤー(マーク・トウェイン作『トム・ソーヤーの冒険』)が米国秘密調査員の若者としてイイ味を出しています。
一押しなのは、その空想特撮的アートのカッコよさ。19世紀当時はなかった戦車をそれらしくアレンジしたものや、ベニスの街を駆け抜ける車にシビれる! 特にノーチラス号の強さと美しさを兼ね備えたフォルムは、まさに大海の剣。
『スーパーマン』は、ティム・バートンの『バットマン』と並び、今、隆盛しているアメコミ映画の古典というべき一作。特撮や映像表現などは、今観ると古臭く感じるが、ぜひとも観てほしい古きよき作品です。主演のクリストファー・リーヴは、人生を通じてスーパーマンだった。
物議を醸したクライマックスは、個人的には好き。エンターテインメントの基本は、やっぱり笑顔とハッピーエンドです。

『スーパーマン』(C) 1978 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. SUPERMAN and all related characters and elements are trademarks of and (C) DC Comics.
アメコミ原作ではないけれど『スパイダーマン』旧3部作とのリンクが楽しい『ダークマン』
『ダークマン』は、アメコミ原作ではありませんが、アメコミテイストということでピックアップ。監督は『スパイダーマン™』のサム・ライミで、『スパイダーマン™』で出てきたいくつかの面白い表現は、すでにこの『ダークマン』で観ることができます。
また『スパイダーマン2™』でピーターがコスチュームを捨てた路地裏は、ダークマンがコートを拾った場所でもあるのです。ある男はそこでヒーローとしての象徴を捨て、ある男は拾う。作品を越えて想いの交錯する場所だと思うと、感慨深い。
また、ダークマンは追われた元科学者という設定なのですが、これも『スパイダーマン2™』のドクター・オクトパスに通じるものがあります。ホラーテイストで強いクセのある作品が嫌いでなければぜひお薦めしたい作品。“包帯姿の異形で異能”という部分は、拙作『るろうに剣心』の志々雄真実のイメージにも採り入れたモチーフの一つでもあります。

和月伸宏
1970年東京都生まれ。高校在学中に『ティーチャー・ポン』で第33回手塚賞佳作を受賞。『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』はTVアニメに続き、'12年&'14年に実写映画版3作が作られた。
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