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「イデオロギーの対立、それに伴う究極的な『X-MEN』の形成が本作の核になっている」-『X-MEN:アポカリプス(原題)』ブライアン・シンガー監督インタビュー

ブライアン・シンガー監督

ブライアン・シンガー監督

第28回東京国際映画祭でコンペティション部門の審査員長を務めたブライアン・シンガー監督に、2016年に公開を迎える「X-MEN」シリーズ最新作『X-MEN:アポカリプス(原題)』についてお話を伺った。

まず、本作の悪役にオスカー・アイザックを起用した理由と、彼が演じるアポカリプスというキャラクターの魅力についてお聞かせください。

彼はグアテマラ人ではあるけど、ラテン・アメリカやアジア、コーカシアンなどの多人種的な外見をもつ俳優でもある。映画の中でオスカーはアポカリプスの衣装を着てしまうから、オスカー・アイザックとしての姿はほんの少ししか見えないんだけど、その瞬間に、彼はいったい何人なのかという曖昧さを感じさせる。それが本作では重要だったんだ。

そして彼は素晴らしい俳優であると同時に、ナイスガイでもあり、彼自身もアポカリプスを演じることを喜んでいたからキャスティングしたんだよ。オスカーには、出演している『スター・ウォーズ』の最新作についてこっそり教えてくれと頼んだんだけど教えてくれなかったから、監督のJ・J・エイブラムスに訊かないといけないね(笑)。

それはさて置き、オスカーが演じるアポカリプスは、最初のミュータントだ。彼は何万年も生きていて、野蛮人だった頃の人類に文明をもたらした。人々は彼を神だと考え、彼も自分自身を神だと考える。また彼はエイリアン的な側面も持ってもいる。しかし、あらゆる文明において、人々は神に幻滅して反感を抱くようになるものだ。アポカリプスも、バビロニア、アルカディア、サマリアに反乱を受け、その文明を破壊する。彼が生んだ文明は、破壊されなければならないんだ。ところが、彼は古代エジプトで封印されてしまい、4500年に渡って地中に埋められることになる。

そして本作の舞台となる1983年に目覚めたとき、テレビやラジオで繋がっている一つの巨大な文明としての地球が、邪神崇拝や拝金主義、ロシアやアメリカという超大国によって、誤った方向に導かれていることに気づくんだ。彼はそうした状況を理解できず、全てが腐敗した世界で、もはや自分が神ではないことを知る。だから彼は、彼が生んだ時のように純粋な状態に、地球を戻そうとするんだ。

このプロセスは何十億人もの人類を犠牲にするものなんだけど、彼は普通の人類もミュータントも区別しない。そこがマグニートーとの違いであり、彼が「X-MEN」の世界でユニークな悪役である所以だよ。ミュータントだろうが、人間だろうが、彼は強者にしか興味がないんだ。彼は強者だけを選別して、その強者は彼に従う。彼は神だからね。

では今のお話を踏まえて、本作の見所や全体的な仕上がりを簡単に教えてください。

本作の中心にあるのは、プロフェッサー・X(ジェームズ・マカヴォイ)とレイブン(ジェニファー・ローレンス)の間に起こるイデオロギーの対立だ。プロフェッサー・Xは『X-MEN:フューチャー&パスト』で描かれたように、人類とミュータントの共存を達成したことで、もうミュータントの出る幕はないと考えている。他方でレイブンは、前作で大衆に存在が知り渡って、人類とミュータントの間におけるスーパースター的なシンボルになった。しかし彼女は、ミュータントが未だに迫害されるという暗い側面を見てしまう。彼女はマグニートー(マイケル・ファスベンダー)の再来によってプロフェッサー・Xと向かい合うことになるんだけど、2人の間でイデオロギーが対立する。このイデオロギーの対立、それに伴う究極的な「X-MEN」の形成が本作の核になっているんだ。

ジェニファー・ローレンスが本作でシリーズを卒業するという噂がありますが、これは本当でしょうか?

彼女は気軽に言ってみただけだと思うよ。最後に仕事をしたとき、彼女は振り向いて、「もう一本出演するかもしれないけど、私は青くなるのが嫌なの」と言っていたよ。彼女はもう一本出演してもいいと思っているのだけど、メイクが嫌なんだ。彼女のメイクには、何時間もかかってしまうから、うんざりしてしまうんだね。でも、彼女は全否定しなかった。「もう一本出てもいいけど、メイクをデジタルで処理してくれない?」と言っていたよ。絶対に出演しないという風には聞こえなかった。あらゆることは全否定できないだろ? 僕は彼女にまた出演して欲しいと思っている。彼女と仕事をするのが好きだし、彼女は友人だし、僕は彼女が好きで好きで堪らないんだ。彼女に伝えたから、彼女は僕の気持ちを知っている。他のキャストのことも大好きだよ。

撮影の様子

撮影の様子

本作も前作のように現在と過去を行き来するような構成になっているのでしょうか?

監督:いや、本作は古代エジプトからスタートして、1983年に繋がって、1983年で物語が展開されるんだ。

予告編ではジェームズ・マカヴォイのスキンヘッド姿が映し出されていましたが……

監督:大半の時間は髪があるんだけど、ある時点でプロフェッサー・Xは頭を丸めるんだ。その瞬間を監督したいと思っていたから、僕にとっては重要なシーンだったよ。彼はスキンヘッド用のカツラを被るか、実際に頭を丸めるかの選択をしなければならなかった。でもスキンヘッド用のカツラは最も大変なメイクアップの一つで、すごく複雑なものなんだ。それを知ったジェームズは、「(髪の毛を)剃ろう」と言った。ジェームズが髪を剃る姿を、(プロフェッサー・Xを演じてきた)パトリック・スチュワートがウェブカメラで見ていたんだけど、(髪がない)パトリックは、「ジェームズの髪が欲しい!」と言っていたよ(笑)。

『X-MEN:アポカリプス(原題)』は、2016年公開。

(取材・文:岸豊)

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