じっくり映画を楽しむ大人に観てほしい、上質なドラマやラブストーリーを厳選してご紹介。

『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』

味わいポイント：93歳のシャーロック・ホームズが過去の未解決事件に再挑戦！

『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの名優イアン・マッケランが名探偵ホームズを演じたミステリー。田舎町で余生を過ごすホームズが記憶の糸をたどり、引退のきっかけとなった事件と対峙する。回想シーンに真田広之が出演。

(C)SLIGHT TRICK PRODUCTIONS

『アンジェリカの微笑み』

味わいポイント：夭逝の美女に魅了された青年の淡い恋心

106歳で逝去したポルトガルの巨匠、マノエル・ド・オリヴェイラ監督が101歳のときに手がけたファンタジー。亡くなった美女の撮影を頼まれた写真が趣味の青年が、彼女の幻影に心を奪われる。

『ブロンド少女は過激に美しく』

味わいポイント：美少女に一目ぼれした男の皮肉に満ちた恋のてん末

長距離列車に乗り込んだ青年が、隣に居合わせた見知らぬ婦人に、自身の衝撃的な恋愛体験を語り始める。マノエル・ド・オリヴェイラ監督の孫であるリカルド・トレパが、恋に情熱的な青年を好演。

『母よ、』

味わいポイント：公私両面で難題を抱えた女性映画監督の葛藤

『息子の部屋』などで知られるイタリアの名匠、ナンニ・モレッティ監督による家族ドラマ。仕事一筋だった女性映画監督が、母の余命がわずかであることを知り、家族との絆を取り戻そうとする。

(C) Sacher Film. Fandango. Le Pacte. ARTE France Cinéma 2015

『アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち』

味わいポイント：世界が震撼した戦犯裁判放送の裏側

ナチスドイツの戦犯、アドルフ・アイヒマンの裁判をTV中継しようとした男たちの実話を映画化。主演のマーティン・フリーマンが、ナチ残党の脅迫も恐れない野心的なTVマンを熱演した。

『あまくない砂糖の話』

味わいポイント：食の安全を問うユニークな人体実験

オーストラリアの俳優兼監督デイモン・ガモーがみずから実験台となり、砂糖の危険性に迫ったドキュメンタリー。60日間にわたって砂糖や甘味料を摂取し続けた彼の、驚きの実験結果は!?

『さざなみ』

味わいポイント：亀裂が生まれた熟年夫婦の愛の行方

第65回ベルリン国際映画祭で男優賞&女優賞を受賞したヒューマンドラマ。結婚45周年を迎えた夫婦の心の乱れを描き出す。英国の名女優、シャーロット・ランプリングの繊細な演技が光る。

『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』

味わいポイント：世界にあふれる幸福のための仕組み

『華氏911』のマイケル・ムーア監督が、米国にない優れた習慣や社会制度を探るべくヨーロッパで取材を敢行。宿題のないフィンランドの学校教育など、魅力的な各国の“常識”を発見していく。

（文：山田紗也子）