本企画は、TSUTAYAプレミアムを利用して1日1本映画を鑑賞し、その記録を予想と感想を交えてお伝えしていくものである。

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2020年11月12日の鑑賞タイトル『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』

鑑賞前の期待値「当時大いに話題＆賛否を呼んだ作品を今観ると…？」

本日は、アニメ『おジャ魔女どれみ』シリーズの20周年を記念して製作された劇場版アニメ『魔女見習いをさがして』（佐藤順一監督、鎌谷悠監督）が今週公開ということで、こちらをチョイス。

同作は森川葵、松井玲奈、「ももいろクローバーZ」の百田夏菜子が3人のヒロインを演じることでも話題だが、「魔法少女」が活躍する作品といえば今回の視聴作も忘れてはいけない。『魔法少女まどか☆マギカ』の劇場版アニメ第3弾にして、脚本も作画も新たに書き起こされた作品。テレビシリーズのクリエイター陣が集結し、宮本幸裕が監督、新房昭之が総監督を務めた。

テレビ版放送時、画風からは想像できない重厚でクールな設定＆物語などが話題を呼んだが、新たな魔法少女も加わったストーリーの行く末を見守りたい。

鑑賞後の感想「何をどう感じるかは鑑賞した人の自由。完成度の高さに感銘」

中学校に通う平凡な少女・鹿目まどか（声・悠木碧）が、自らを犠牲にして残酷な運命の連鎖から全魔法少女を解き放った後の世界。まどかの願いが聞き入れられ世界は改変されたが、唯一まどかのことを覚えている魔法少女・暁美ほむら（声・斎藤千）。彼女だけは、まどかが残した世界で懐かしい笑顔との再会を夢見て戦い続けていた…。

テレビ版を初めて観たときも衝撃は強めだったし、今作が公開された頃に視聴してさまざまな意味でインパクトがあったことを覚えているが、時間が経った今でもやはりその威力の大きさは変わりない。

むしろ観た人それぞれが解釈できる内容となっているので、ある意味、“別の作品”を観ているような気分にさえなったのは、本作の懐の深さとも言えるのかもしれない。それだけテレビ版には多くの情報が詰め込まれ、いかようにでも展開できる構成であったことに改めて驚かされる。

まどかにほむら、巴マミ（声・水橋かおり）、美樹さやか（声・喜多村英梨）、佐倉杏子（声・野中藍）とオールキャストに、新たな魔法少女・百江なぎさ（声・阿澄佳奈）が加わりヒートアップ。暗喩的な描写で観る者の想像力を刺激してくるのは見応え抜群で、世界を変えてしまった先の少女たちの行く末を圧倒的な情報量でドラマチックに描き切る物語は、まさに圧巻。シリーズファンも初見の人でも存分に堪能できる。

アクションシーンも質＆迫力ともに申し分なく、ダークな空気感も◎。スリリングすぎる展開はどこまでも予想の斜め上をいき、全編通してあふれる“まどマギらしさ”が心地いい。言葉にならないほどの驚愕と刺激を生み出すクライマックスは秀逸で、きっと“叛逆”という言葉に込められた意味が分かるだろう。

導入部分が丁寧に描かれているだけでなくオリジナルエピソードなので、今作がシリーズ初見の人でも楽しめる。さらに深く味わいたいと思うなら、本作鑑賞前に『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ ［前編］始まりの物語』＆『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ ［後編］永遠の物語』』の2本を押さえておきたい。少女たちの“物語”に多面的に浸れるだろう。

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』で一番グッときたポイントは「変身」

テレビシリーズから完成度は高かったが、今作では映像美により一層の磨きが掛かっている。なかでも魔法少女への変身シーンはアーティスティックな雰囲気を感じさせ、美しさに観いってしまった。

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』について

【製作年】2013年
【監督】宮本幸裕
【声の出演】悠木碧、斎藤千和、水橋かおり、喜多村英梨、野中藍、加藤英美里、阿澄佳奈 ほか
【あらすじ】自らの願いと引き換えに魔法少女となり、人間の敵である魔女と戦うことを宿命づけられた彼女たちは、やがては絶望に沈んで自らも魔女へと変貌してしまう。かつては平凡な一人の少女にすぎなかった鹿目まどかは自分を犠牲に、その残酷な運命の連鎖から全ての魔法少女を解き放ち、世界を新たな理へと導いたのだった。その新たな世界で、暁美ほむらは唯一まどかがいたことを覚えている魔法少女。まどかへの想いを果たせぬまま、今もたった一人で戦い続ける暁美ほむらだったが…。
【Filmarks★評価】3.9（5点満点中）