本企画は、TSUTAYAプレミアムを利用して1日1本映画を鑑賞し、その記録を予想と感想を交えてお伝えしていくものである。

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2020年12月1日の鑑賞タイトル『破門 ふたりのヤクビョーガミ』

鑑賞前の期待値「佐々木蔵之介＆横山裕による凸凹コンビぶり」

本日は、映画『嘘八百』シリーズの今井雅子が脚本を手がけ、俳優の佐々木蔵之介が主演を務める連続ドラマ『ミヤコが京都にやって来た！』が2021年1月から放送されるということで、こちらをチョイス。

『破門 ふたりのヤクビョーガミ』は、第151回直木賞を受賞した黒川博行の小説『破門』が原作。佐々木と「関ジャニ∞」の横山裕がダブル主演を務め、大阪を舞台に貧乏な建設コンサルタントとイケイケなやくざの凸凹コンビが騒動を繰り広げる。

コミカルなアクションということでドタバタな展開や、佐々木と横山による掛け合いなどに期待したい。

鑑賞後の感想「抱腹絶倒とはいかずとテンポ良く進むストーリーが意外とクセに」

建設現場での暴力団対策をする建設コンサルタントの二宮啓之（横山裕）は、仕事を通じてヤクザの桑原保彦（佐々木蔵之介）と知り合う。いつも桑原のトラブルに巻き込まれていた二宮だが、ある日、桑原のいる二蝶会に映画製作企画を仲介。しかし企画を持ち込んだ映画プロデューサーの小清水（橋爪功）が出資金を持ったまま行方不明に。桑原は二宮と共に小清水を追いかけるが…。

ヤクザとちょっと裏社会に通じた一般人がコンビとなって騒動を繰り広げるという設定は、ストレートだが、佐々木＆横山が関西出身だけあり、ばっちりハマった関西弁が必要以上に場を盛り上げ、雰囲気を出してくれる。

桑原と二宮は協調しまくったキャラクターで、言ってしまえばステレオタイプ的でもあるが、そこは物語世界観とがうまく中和。そもそもこのストーリー自体が良い意味で荒唐無稽なので、そこに生きる登場人物たちも勢いがないと成立しない。このあたりは好みが分かれるところかもしれない。

コメディーと大いに期待してみるとやや物足りなさはあるものの、絶妙なクスッとポイントがいくつかあるし、なにより全体を通してはテンポが良くサクッと爽快に楽しむにはまずまず面白いと言える。

もう少し桑原＆二宮のバディー感がほしいところだが、ぶれないヤクザと正反対の若者という組み合わせのミスマッチ度が何とか補っている印象。それにしても小清水役の橋爪功は文句の着けようのない演じっぷりで楽しませてくれた。

『サイレントヒル』で一番グッときたポイントは「桑原のカッコよさ」

やいのやいの怒鳴ったり、何かと言えば恫喝したりしてくる桑原だが、観進めているうちになんだかんだ愛着が。そして二宮との役割分担などで見せる男気が、いつのまにカッコよく見えてくるから不思議だ。

『破門 ふたりのヤクビョーガミ』について

【製作年】2017年
【監督】小林聖太郎
【出演者】佐々木蔵之介、横山裕、北川景子、濱田崇裕、矢本悠馬、橋本マナミ、中村ゆり、木下ほうか ほか
【あらすじ】建設コンサルタントをしている二宮の主な仕事は、“サバキ”と呼ばれる建設現場での暴力団対策。その仕事が縁で二蝶会のやくざ桑原保彦と知り合い、しばしばトラブルに巻き込まれるハメに。そんなある日、映画プロデューサーの小清水から映画製作の出資話を持ちかけられた二宮は、それを昔から世話になっていた二蝶会の若頭、嶋田に紹介する。こうして出資話は無事にまとまったかに思われたが…。
【Filmarks★評価】3.2（5点満点中）