今年の映画初めにイギリス×ゾンビのおしゃれコメディ映画はいかが?『ロンドンゾンビ紀行』

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│ロンドンゾンビ紀行

イギリスで脅威の大ヒット!

<あらすじ>
イギリスのイーストエンドで、再開発のための工事が行われている現場で石碑が見つかりました。工事作業員は石碑にお宝が眠っているのではないかと階段を見つけ下っていくと、その先にはゾンビが。作業員はゾンビに噛まれてしまいました。

そんなことは知らず、兄のテリーと弟のアンディが老人ホームへの配達作業に精を出していました。老人ホームには彼らの祖父レイも入居しています。この老人ホームは再開発の影響で立ち退きを迫られており、レイは反対の異を唱えていました。そんなレイを救うため、悪いと思いながらも銀行強盗を強行し…。

│おじいちゃんおばあちゃん流ゾンビとの闘い方

若者がメインキャラクターになりがちなゾンビ映画に珍しく、本作では年齢層高めのグループが登場します。
老人ホームに取り残されたおじいちゃんおばあちゃんたちなのですが、黙って助けを待つようなことはしません。バッタバッタとゾンビを倒して行く姿はかなりの見所で、特に園芸バサミおじいちゃんと泡立て器おばあちゃんのバトルは必見です。
バトルは闘うだけではなく、追いつかれるか逃げ切れるかのハラハラシーンもあります。本作はのたのたとゆっくり歩くタイプのゾンビなので、歩行器で逃げるおじいちゃんにもギリギリ追いつけません。
お互い必死のチェイスシーンなのですが、側から見ると緊迫感はなくちょっと笑えてきます。

最近みているゾンビ映画が全力で走るタイプばっかりだったのでかなり新鮮でした。このゾンビなら走れば勝てる。

│ゾンビコンテンツ普及により、倒し方は一般常識に

一方その頃、何も知らない主人公の若者集団は、付近の再開発の影響で立ち退きを迫られる老人ホームのおじいちゃんを助けるために、銀行強盗をしてお金を集めていました。お金を奪って外に逃げ出してみると、そこはもうゾンビの世界に…。

この映画のいいところは「なんだこれは?どうなってるんだ?」と焦った後に「ゾンビだね」「足食べてるしゾンビだね」と一瞬で現状把握するところ。
そしてゾンビの倒し方は「頭を狙うがやっぱり常識」だよねとサクサク倒して行く。これだけゾンビという存在が一般化すると、まさかの事態でも冷静に対応できていいですね。

戦いのBGMもコメディ要素を引き立てており、緊迫したシーンに日本でいう演歌のような不思議な曲が流れたり、前述したおじいちゃんとゾンビののろのろチェイスシーンには、これでもかとど迫力のある音楽をかけミスマッチ具合を表現しています。音楽一つとってもこの映画はフフッと笑える魅力があります。

私の勝手なイメージですが、イギリス人はチャキチャキしていない人が多い気がします。本作のコメディ要素も相まって、ゆっくりマイペースにゾンビを倒していくキャラクターがとてもしっくりきます。

こうしたイギリス人ならではの身のこなしと、逃走用の乗り物が二階建てバスというイギリス要素が盛り沢山です。
旅行に行けない今、まさに「紀行」気分で本作をみてみてはいかがでしょうか!


ロンドンゾンビ紀行

製作年:2012年
監督:マサイアス・ヘイニー
出演:ハリー・トレッダウェイ、ラスムス・ハーディカー、アラン・フォード、オナー・ブラックマン ほか

septmersfilms

【Editor】septmersfilms

三度の飯よりホラー好き。ホラーがないと夏が始まらないと思っている。たまにおしゃれ映画・アニメーションも嗜むが、基本的にゾンビ映画をみることで心を癒している。Twitterでは映画以外にも本業のマーケティング関連記事もつぶやきます! ぜひチェックしてください!

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