簡単には忘れられないトラウマムービー
皆さんには心に残っている映画はありますか?感動したもの、元気が出るもの、憧れのものなど理由は様々あるかと思いますが、トラウマになったものというのもありますよね。
ホラー映画を中心にご紹介している者として、心に残ったトラウマホラーも記事にしていきたいということで初めて観た時から3年近く経っているのに全く忘れられない『ヴィジット』をご紹介いたします。
今回この記事を書くために再度鑑賞し直してみましたが、展開を100%覚えていたほど一度観たら忘れられない内容でしたのでまだ観ていない方にはぜひぜひ観ていただきたいです…!
始まりは主人公のお母さんのインタビューカットから。実家の両親とはうまく行っていないけれど孫には会わせてほしいと連絡があり、祖父母のところへ子どもを遊びに行かせる〜というようなことを話しています。その間にお母さんは彼氏とクルーズ船旅行に行くというなかなかファンキーママですね。素敵です。
さて場面は母親からその子どもたち、姉と弟の二人が列車に乗って祖父母のお家へ向かう様子に変わります。無事に駅に着くと「ウェルカム ベッカ&タイラー」という布を広げる優しそうな二人が。今回が初対面の姉弟はハグをして挨拶、6日間の滞在は和やかな雰囲気でスタートします。
お姉ちゃんのベッカは映画を撮るのが趣味なので、常にカメラを回してインタビューをしたり色々な場所を映して回っています。最初のお母さんのインタビューもベッカが撮っていたんですね。お家についても「お母さんが言っていた柱時計!」や「家の床下の空間でお母さんもきっと遊んでいたわ!」といった感じで撮影する手を止めません。
すっかり夜になり、部屋でくつろいでいるとおじいちゃんが来て一言、「消灯時間は21時半だから。部屋から出ちゃダメだよ」と言い残し去っていきます。21時半…?早すぎない?遊び盛りの二人にとってはあまりにも早い消灯時間でした。案の定、小腹が空いてしまいクッキーを食べるために部屋を出たベッカ。そんな彼女を待っていたのは…?ちなみに私は21時半に寝ろと言われたら喜んで寝ます、21時には眠いですもの。
月曜日から土曜日までの6日間泊まるはずだったのに初日の夜からどうも様子がおかしい。毎日毎日何かしらの異様なことが起こる中、ベッカとタイラーは協力して謎を解明しようとするのでした。
トラウマになったのは夜に撮られた不気味な映像ももちろんインパクト大なのですが、何よりも後半の母親とビデオ通話をしているシーンですね。もう初見の時は一気に鳥肌がたって頭の中「???」となりました。あまり話すとネタバレになってしまうので、トラウマ原因はぜひ確かめてみてください!
最新作でも家族をどん底に突き落としてます
今作『ヴィジット』のM・ナイト・シャマラン監督といえば、99年に公開された『シックス・センス』が有名かと思いますが、最新作では『オールド』という作品もかなり話題になっていました。
『オールド』のストーリーは離婚間際の夫婦と小学生くらいの姉と弟の4人は海の見えるホテルへバカンスに行くというもの。到着するとなんともキレイなホテル!オリジナルのウェルカムドリンクでお迎えをしてもらえる行き届いたサービスに家族もウキウキです。ホテルのサービスでプライベートビーチへの送迎もあるということで海岸に行くバスに乗って遊びにいくことに。
この海岸がホラーの始まりになることなどつゆ知らず、この家族の他にも何組か同乗してその場所へ踏み入ってしまうのでした。
この監督の作品に共通するのは見始めた前半のジャンル、多くはファミリー映画のようなハッピーな印象とは全く違ったラストで終わるというジャンルのスイッチングです。
ヴィジット然り、オールド然り家族で楽しく旅行…といくわけではなく事件が起こりまくって最後の着地が意外すぎる結果になっております。
監督や製作を行って作品をイチから作ることもしている側、小さなネズミの友達が大活躍する『スチュワート・リトル』の脚本を担当していたりと、ファミリー向け作品の空気感を出す技術を持っているシャマラン監督。こうしたハッピー基礎があるからこそ、よりホラー・スリラーが恐ろしく感じられるまさにギャップ萌えですね。
トラウマになるかもしれませんが観たい方はぜひ心の準備をしっかりしてご鑑賞ください!
(C)Universal Pictures.
製作年:2015年
監督:M.ナイト・シャマラン
出演:オリビア・デヨング、エド・オクセンボウルド、ディアナ・ダナガン ほか