名探偵コナンは、ストーリー、サスペンス、人間関係、黒の組織との対決、ラブロマンスなど…まさに「恋はスリル、ショック、サスペンス」な25年以上愛される国民的、世界的大ヒットコミック(アニメ)である。
また、劇場版、TVアニメも主題歌はもちろんのこと、音楽もかなり大事な存在です。現在に至るまで音楽は大野克夫氏が務めており、「名探偵コナン メインテーマ曲」といえば、パッと口ずさむことができるほど認知度が高いサントラであると思います。
「名探偵コナン メイン・テーマ-摩天楼ヴァージョン-」が流れるシーンでは鉄道会社、警察、コナンと事件や爆破を回避するシーンでギターの音が強く激しく軽快に流れるので物語を最大級に盛り上げてくれる。
「KIZUNA-ヴォーカルヴァージョン」は、幼いころ、ヒロインの毛利蘭の母親・妃英理が犯人に人質に取られたときに父親の毛利小五郎が拳銃で母親を撃った事実を知り、信じられず悩んでいるときに新一と電話で話すシーンに流れる。
このときは新一は、携帯電話の番号を蘭に教えておらず、公衆電話からかけるシーンも時代の流れを感じる。
「コナンvsキッド」は、イースターエッグを狙う怪盗キッドとそれを追う服部平次・コナンのシーンで流れる。シンセサイザーを多用し、メインテーマを大幅に変えてアレンジしている。
疾走感とミステリアスでキザな怪盗キッドのイメージにピッタリだ。
犯人に撃たれ負傷してしまう怪盗キッドは、23作目の『名探偵コナン 紺青の拳』に通ずるものがある。
「キミがいれば-暗殺者ヴァージョン」
劇場公開作第4弾。警察関係者を狙う連続殺人事件が発生。さらに事件に遭遇したショックで記憶喪失となった蘭の命までもが、何者かに狙われてしまう。
物語のすべての始まりとなった新一と蘭のトロピカルランドのデートの日から始まる。
ある日、警察関係者のみが狙われる事件が発生し、佐藤刑事が蘭の目の前で撃たれてしまいます。
自分のせいで佐藤刑事が拳銃で撃たれてしまったと責め、逆行性健忘(記憶喪失)になってしまった蘭を必死に守り抜きながら捜査していく。
物語の最後では、トロピカルランドが舞台となる。 第一話で登場した「ジェットコースター殺人事件」のミステリー・コースターなども出てくるので原作ファンにとってもドキドキのシーンが満載だ。
クライマックスで記憶喪失になった蘭がコナンにどうしてそんなに守ってくれるか質問したときのコナン(新一)のセリフに胸キュン必須です!
最後に「キミがいれば-暗殺者ヴァージョン」が流れたときは最大級の盛り上がりを見せてくれる。
「キミがいれば」は数々のパターンがあり、実は「名探偵コナン メインテーマ」のヴォーカル付きバージョンだ。
現在の劇場版や、TVアニメには登場しないレアな曲なのでぜひとも聴いてほしい。
「哀のテーマA」「哀のテーマB」「哀のテーマC」「30秒当てゲーム」
劇場公開作第5弾。超高層ビル内で起こる殺人事件と「黒の組織」によって仕掛けられた爆弾による火災。閉じ込められたコナンたちに、さまざまなピンチが襲ってくるが…。
劇場版で初めて黒の組織と対決し、灰原哀がメイン作である。
また、一作目の『時計じかけの摩天楼』で対決した森谷帝二の弟子や、西多摩市が出てきたり、原作のラム編でも重要な「常盤金成」の名前がでてきたりと黒の組織との繋がりがかなり深い。 今、原作では「ラム編」が最大級の盛り上がりなので今だからこそ見返したい作品の一つ。
この作品で可愛らしいのが少年探偵団の吉田歩美。
キャンプの帰りに車内で挑戦した30秒当てゲーム。歩美ちゃんの可愛らしい恋心が物語のカギを握る。
少年探偵団の友情と灰原哀が子供たちの純粋な心に心を開いていく姿は必見です。
無邪気で軽快な「30秒当てゲーム」の曲は少年探偵団の子供らしい無邪気さを感じるのとは裏腹に、灰原哀のテーマ曲のピアノとアコースティックギターのしっとりとミステリアスで哀愁ある曲が灰原哀の魅力と背負っているものの大きさを表している。
「元気をだして~時計の針が…」「ホームズの部屋」
劇場公開作第6弾。50人の人質を救うため、コナンたちは仮想体感ゲーム機「コクーン」の中で19世紀末の殺人鬼・切り裂きジャックに命がけで挑んでいく。
19年前の映画とは決して思えないほど現代的で、現実社会の日本の問題に深く切り込んだファンの間でも人気が高い作品。
今現在、公開した中で唯一、コナン(新一)の父親の工藤優作がメインキャストで登場する作品でもある。
また、新一の母、工藤有希子もゲーム内に登場するので、どこで出るかはお楽しみに…。
「ベイカー街の亡霊」のクライマックスは、現在公開中の「緋色の弾丸」と通ずるものがあるので最新作を観た方は新しい楽しみがあります。
「元気をだして~時計の針が…」は、少年探偵団をはじめ子供たちが勇気をだしてゲームをクリアするために力を合わせ切り裂きジャックに命がけで立ち向かう姿が凛々しく映る。
「ホームズの部屋」は、シャーロックホームズの特技であったヴァイオリンが豊富に使われている。
シャーロックホームズのように、椅子に座り考え込む姿にコナンと新一を重ねる蘭がなんとも切ない。
「平次の勇姿」
劇場公開作第7弾。京都を舞台にした2000年の歴史が築いた複雑な“十字路”に潜む事件を、コナンたちがトリックに挑戦しながら追いかける。
京都を舞台に服部平次と遠山和葉をメインとした作品であるので、随所に和のテイストを感じる。
平次の幼いころの初恋が物語のカギを握る。
クライマックスで、平次が和葉を守るために怪我を負いながらも刀で一人戦う姿は凛々しくコナン(新一)とは違う男気や不器用さを「平次の勇姿」では荒々しいギターの音色で表現している。
「ぼくがいる~コナンのテーマ~ 銀翼ヴァージョン-」
劇場公開作第8弾。怪盗キッドから、舞台女優・牧樹里所有の運命の宝石を奪う、という予告状が届く。そして、宿敵キッドはなんと工藤新一に変装していた……。
クライマックス、墜落しそうな旅客機を操縦する蘭とコナンと園子。変装した姿で、サポートする怪盗キッド。
最後にあふれ出る蘭の素直な気持ちは必見です。
コナンの声優を務める高山みなみさんが歌う「ぼくがいる」は可愛らしくもあり、物語をさらに盛り上げる。
ちなみにコナンの声で歌っているverもあるのだが、音痴なコナンに合わせまったく違うものになっているので合わせて楽しめる。
「名探偵・毛利小五郎の推理」「想い出たち~想い出~-水平線ヴァージョン-」
劇場公開作第9弾。コナンたちの乗る豪華客船で発生する殺人事件と過去の二つの事故。すべてが絡み合うなかで、コナンと小五郎が事件に挑む。
「名探偵・毛利小五郎の推理」に合わせて、小五郎の推理がいつものへっぽこ探偵といわれるイメージとは異なり、渋くワイルドに一人で披露していく姿は必見。
「想い出たち~想い出~-水平線ヴァージョン-」に合わせて、幼いころに蘭と新一のエピソードは可愛らしくもキュンとする。
豪華客船でピンチになってしまう、蘭を助けるには幼いころの記憶がヒントになっている。
「名探偵コナン 愛のテーマ」
記念すべき劇場公開10周年作品。蘭や灰原たちが人質に取られ、爆弾を仕掛けられてしまった。爆発まで12時間。コナンたちは決死の謎解きに挑む!
少年探偵団と蘭、和葉を救うために。小五郎、平次、コナン、白馬は事件を解決するため駆け巡る。
緊迫感のあるストーリーに疾走感のある音楽が多い。
クライマックス、コナンと平次は犯人に迫る中、時限爆弾のタイムリミットが迫るときは手に汗握る。
タイムリミットまで、残り僅か。事情を知らない少年探偵団や蘭たち。
そのとき、阿笠博士や目暮警部、白鳥刑事の大人たちの行動と「名探偵コナン 愛のテーマ」が合わさり哀愁と切なさが加わり思わず涙がでます。
名探偵コナン『「名探偵コナン」オリジナル・サウンドトラック 1997-2006 BOX』
TOL販売価格:22,000円(税込)
【CD収録内容】
劇場版アニメ『名探偵コナン』の初期10作品のオリジナル・サウンドトラックを揃えたボックス・セット。
第1作『時計じかけの摩天楼』から第10作『探偵たちの鎮魂歌』まで、大野克夫による劇伴やテーマ曲をリマスタリングを施して収めた永久保存盤