雪山で命を救ってくれたのは、自分の大ファンでとんでもないサイコパスだった…!? 映画『ミザリー』

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│ミザリー

あなたが殺したミザリーを私が生きかえらせてあげる

<あらすじ>
大衆向けロマンス小説『ミザリー・シリーズ』の作者である流行作家のポール・シェルダンは、「ミザリー・シリーズ」最終作に続く新作を書き上げた後、雪道で自動車事故に遭って瀕死の重傷を負ってしまう。そんな彼を助けたのは、『ミザリー・シリーズ』の熱狂的な愛読者と称する中年女性アニー・ウィルクスだった。元看護婦だという彼女は両足を骨折したポールを献身的に介護するが、看病と言いつつポールを帰さないアニーは、次第にその狂気の片鱗を覗かせ始める。

│サイコホラーの傑作といえば

ホラージャンルの中でもたまに観たくなるサイコホラー、超常現象ではなく人間が怖い系の日常に起こりそうなリアルさにドキドキしたくなる時が皆さんもありますよね!サイコホラーの有名どころといえばたくさんありますが、最近私が鑑賞したものだと『マー -サイコパスの狂気の地下室-』や先日紹介したドラマ『ハンニバル』も人気ですよね。公開当初から今でもよく話題にあがっている『ミッド・サマー』もとんでもないサイコパス映画でした。

そんなサイコホラーの中でも昔からいつか観たい…と思っていた作品を、念願叶ってこの間鑑賞したのでそのまとめを今回はご紹介したいとおもいます! 作品は『ミザリー』です!

主人公は大ヒット作品を執筆する作家のポールです。彼は執筆するときは必ず山の中のホテルにこもって小説を書き上げ、その足で原稿を出版社に届けるという自分の中のルールを持っていました。その日も彼は山にこもって大ヒットシリーズ「ミザリー」の最終原稿を書き上げたタイミングでした。この時ポールは、このシリーズだけで終わりたくないという焦燥感から新しい作品を書きたいがために物語の主人公ミザリーを殺してシリーズを終えるようなラストを書き上げていました。

最終原稿を携え車で山道を街に向かって進むも、道中はかなりの雪。チェーンも巻かず、雪みちとは思えない速度を出していたポールの車は案の定スリップして横転してしまい、ポールは車の中で頭や体を打ちつけ瀕死の状態に。車の通りも少なく、脇道に転落してしまった車を見つけられる人はいないのか……絶望的な状況かと思いきや! 1人の女性が発見し、近くの自分の家へ運んで助けてくれました。

「あなたのナンバーワンのファンなのよ。」そんな台詞と共に目覚めたポールはベッドに横になっています。「看護師の私に助けられて良かったわね、死にかけていたのよ。」という言葉の通り、ポールの両足と腕は骨折しまだ意識も朦朧としているのが分かります。点滴をしてもらい、鎮痛薬を飲んだポールは横になったままその女性アニーと会話をすると、彼女はミザリー・シリーズの大ファンで全作暗記するくらい読み込んだわ!というポールの熱烈なファンということが分かりました。

彼女の献身的な手当もあってか、ポールは徐々に元気になっていき家族や出版社が心配しているから電話したいと訴えますが雪のせいで電話が通じないからもう少し待ってと言われたり、なかなか救急車が来なかったり、アニーの様子がおかしいことに気が付きます。極め付けはミザリー・シリーズの最終原稿を誰よりも早く読みたいと言い出し、命を助けてもらったお礼に快諾をしたポールですが、読み終わったアニーは激怒。「なんでミザリーが死んじゃうの!?絶対に許せない!新しいラストをここで書いて!」とポールを脅して軟禁するのでした。

車椅子を自分で操作できるまでに回復したポールは、表面上アニーの言いなりに原稿を書くフリをするのですが一刻も早くここから逃げ出すためにアニーの留守中に部屋の鍵をピッキングして家の中を探索します。電話を見つけるも電話線ごと中身がなくなっていたり、家の鍵は全て外からロックされていて簡単に逃げ出せないようになっていたり、八方塞がりのポール。しかし鎮痛剤を見つけたポールはアニーになんとか薬を盛れるように隠して持ち出し、また部屋に戻って鍵をピッキングでかけなおし(開けるのはたまたまできても、またかけることができるなんて凄いスキルです)何事もなかったようにアニーをやり過ごします。ただ探索の途中で部屋にあったペンギンの置物に触ってしまい、向きを反対にして置いてしまったことには気づいていないのでした……。

│ほぼ2人しか出ないのに飽きない不思議

雪山で事故を起こし、助けてくれたのは自分の大ファン…のはずが最悪のサイコパス女だった!この一見よくありそうな筋書きをここまでドキドキハラハラに展開させるのは、原作者のスティーブン・キングさんだからこそです。少し昔の作品ということもあり、携帯電話もないGPSもないという状況で誰も知らない雪山の奥深くの小屋に両足を怪我したまま軟禁されてしまい完全に「詰み」のポールでしたが、最後まで諦めないのがすごかった!オチまで楽しめるいい作品でした。

この作品の監督は『スタンド・バイ・ミー』や『最高の人生の見つけ方』を撮っているロブ・ライナーさんです。他にもラブコメ作品も手掛けていたりと作品の幅広さが面白い監督です。まさかラブコメを撮っている人がこんなゴリゴリのサイコパス映画を撮っているとは!ギャップが凄まじいですね。

そして主演を務める2人も流石の実力派でした。ポールを演じるジェームズ・カーンさんは『ゴッド・ファーザー』や『エルフ』に出るこれまた幅広俳優さん。アニーを演じるキャシー・ベイツさんは『タイタニック』の他、多数の映画に出演しつつも子ども向けのアニメーション作品の声優を務めるなど多才です。監督と俳優全員が幅広いスキルを持っているからこそ生まれた情緒不安定なアニーとの死闘は一見の価値ありです。2人の演技力のおかげで家の中という限られた空間でのストーリーでしたが、途中で間延びすることもなく飽きずに観ることができました。

制作されたのは1990年ということで30年以上前の作品ですが、全く色褪せることなく今観ても面白い!むしろその当時を想ってみるとより面白いと思える作品ですので、まだご覧になっていないサイコホラー好きの方がいらっしゃいましたらお試しください。


ミザリー

製作年:1990年
監督:ロブ・ライナー
出演:ジェームズ・カーン、キャシー・ベイツ、ローレン・バコール、リチャード・ファーンズワース ほか

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【Editor】septmersfilms

三度の飯よりホラー好き。ホラーがないと夏が始まらないと思っている。たまにおしゃれ映画・アニメーションも嗜むが、基本的にゾンビ映画をみることで心を癒している。Twitterでは映画以外にも本業のマーケティング関連記事もつぶやきます! ぜひチェックしてください!

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